ヒルティを読むための道しるべ
年齢で印象に残る章が異なるのではないだろうか。 仕事に慣れた30代は第5章「時間の作り方」に胸を突かれる点が多くあるだろう。 健康への不安が高まる50代以降は第6章「病気療養法」で新たな視点が得られよう。20代の私には第2章「仕事する技術」と第4章「良い習慣」が最も読む価値があるものに思える。 仕事と休息の関係、本来的に怠惰な人間を仕事に向かわせる習慣の力、敵対する相手をどう捉えるか、といったテーマは日々の仕事でダイレクトに役立つ。 ヒルティのメッセージは「人生で最も重要なものは実践によって深められた思想だ」ということだ。 そのため、日常生活や仕事に関する指摘が多数ある。 仕事と人間の関係は昔も今もさほど変わらないらしく、ヒルティの意見には時代を超えて共感!できる。 ヒルティの言葉はまさしく「常識」に沿ったものだ。 その意味では目新しいものではないが、日々、常識を抱いて生活する私たちを強く勇気付け、また、常識の重要性を改めて認識させられる。 本書を踏まえて、 [1] ヒルティ (著), 草間 平作訳「幸福論」, 岩波文庫 [2] ヒルティ (著), 草間 平作, 大和 邦太郎,「眠られぬ夜のために」,岩波文庫 に挑戦するとスムーズに読めるのではないだろうか。
普遍の幸福論
渡部昇一氏の視点は、大胆かつ繊細であり、そこから導き出される 論理は大上段に構えることなく易しい言葉で私達に新たな視点を伝え、 新たな世界観を開いてくれる。 古今東西の偉人を全く別の視点から分析するその切り口は、氏独特のもの でありさらにそれが読む者を捉えて離さない。ヒルティーの論理に 加える氏の解説のブレンドが、原作を超える豊潤さを増したこの作品が 心に残る一冊になる事は間違いない。
致知出版社
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